こんにちは。
今日、2度目のエントリーはスナップオンのラチェットの型番の記載ルールについて書いてみたいと思います。
あくまでラチェットのみのルールです。(一部適用されないものもあります:F851みたいな)
Snap-onの型番はいくつかのグループに分かれて決められており、簡単に説明すると
ヘッドやグリップ形状+差込角+ギヤ数+バージョン
という4つから構成されるルールになっています。(最後のバージョンはないものもあります)
ではまず、一番簡単な差込角の分類からみていきます。これはおおまかに4種類です。
正直3/4なんてスナップオンの買取をしていても、めったにお目にかかりませんが、一応設定があるので書いておきます。
差込角分類
- S – 1/2
- F – 3/8
- T – 1/4
- L – 3/4
ラチェットで例えるなら、スタンダードなF80が分かりやすいですね。
Fが差込角3/8、80がコマ数となります。
コマ数が80ということは送り角が4.5°です。
S936 であれば、Sが差込角1/2、コマ数が36なので送り角が10°ということです。
形状分類
- B ベント(持ち手が曲がっている)
- BF ベントフレックス(持ち手が曲がっている首振り)
- F フレックス(首振り)
- H 樹脂(別素材)ハンドル付
- K スタッビ(短い)
- KF スタッビフレックス(短い首振り)
- L ロング(長い)
- N ラウンドヘッド
- NF スイベル
- R クイックリリース(プッシュリリース)
- X ロッキングフレックス(ロック式首振り)
- 8 樹脂
- 9 一体型
1つ、または2つのアルファベットを組み合わせて形状を表します。
ちなみにスイベルは独自記号はなく、ラウンドヘッドとフレックスを組み合わせたNFと表記されています。
送り角分類
- 無段階
- 100ギヤ 3.6°
- 80ギヤ 4.5°
- 72ギヤ 5°
- 60ギヤ 6°
- 36ギヤ 10°
- 20ギヤ 18°
とありますが、無段階のものはFZEROという型番になり、数字は使われていません。00とかでも良さそうですが、ギヤを使っていないからか数字ではないようです。
また、20°のラチェットなんてみたことないと思われるかも知れませんが、ラチェットアダプターがギヤ数20コマ、送り角18°です。
ちなみに送り角というのは、ラチェットを1ノッチ進めた時に動く(回る)角度のことです。この送り角度が小さいほど細かい動きが可能です。
最後に、ギヤ数の後に、AとかBとかの数字がついているものがあるのですが、これはVerといえば分かりやすいかと思います。アルファベットAよりB番の方が新しいという感じですが、僕はB以降の番号は見たことがありません。
では、問題です。
この写真の型番は?(差込角は1/4、72ギヤです)
正解は TX72 です。
単純に1/4にロッキングフレックスですのでXをつけてTXでした。
簡単でしたが、このようにある程度のシンボルを覚えておくと、あんな形のラチェットギヤ欲しいなー、あるのかなー?等と思った時に便利ですよ。
ベントの3/8欲しいなーと思ったら「Snap-on FBF」と調べるとFBF80が見つかるといった感じです。
追記
しかし、スナップオンのギヤ数もここまで来たかという感じがします。
僕がメカだったころの3/8スタンダードはF936という36ギヤのものが主流だった気がします。(本当はF836が欲しかったのですが、樹脂グリップはなかなかキャンペーンに入らず買えませんでした。)
小型ボディで送り角の小さなラチェットはFacomのR161 72ギヤぐらいしか無く(探しきれず)、1/4はみんなFacomを使っていた記憶があります。
そんなFacomも今は六輪生活(Mac公式)で販売されており(ということはブラック&デッカーグループということですね)、自動車業界と同じく工具業界もグループ化の波が押し寄せているのをひしひしと感じます。
なんか良いような悪いような・・ね。
それでは今日もご覧いただきありがとうございました。
次回もよろしくお願いします。